太平洋(尾崎酒造)和歌山県
明治2年創業、尾崎酒造は本州最南端の蔵元です。
その昔、秦の方士徐福は「東方に不老不死の霊薬がある」と始皇帝に申し、始皇帝の命を受け東方の地へ旅立ったとされています。
蓬莱山に降り立った徐福は、日本に定住。
その定住先が、熊野であったと伝えられています。
不老不死の伝説が眠る地、そして世界遺産でもある熊野、その熊野の地を流れる熊野川のすぐそばに尾崎酒造は位置しています。
熊野川の良質な伏流水と川面を渡る厳冬の北風が伝統の手造りの酒造りを守り続けています。
尾崎酒造は決して大きな規模の酒蔵ではありません。
また、その立地条件から地元の方の消費量が大半を占めています。
主力銘柄「太平洋」は、やや辛口タイプのお酒でありながらも、柔らかい旨みが染みだしてきます。
太平洋に使われている水を一口飲むと、少し甘さを感じますが、酒にもその味わいが投影されているのかもしれません。
太平洋は旧海軍にも愛され、軍艦が近くに停泊すると太平洋を求めたと言います。
戦前の連合艦隊指令長官や当地出身の文人佐藤春夫氏や中上健次氏らにも愛飲されました。
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