生もと系特有の奥にこもったような濃厚な香りが特徴の純米酒です。
色合いは少し黄色がかっています。味わいは生もとの特徴的な酸味がそれほど強くなく、丸めの仕上がりになっています。
ですので初めて飲むかたにもオススメできる「生もと」です。
そして注目すべきはやはりその熟成年数でしょうか。
19BYなので10年(!?)もの間熟成させられたコクの詰まりに詰まった古酒。
そのためにお酒自体の色味も金色がかっています。
熟成によりアルコール感も丸くなり、その飲みやすさに拍車を掛けています。
しっかりした米の旨みと酸味のバランスが大変よく、ついつい飲みすぎてしまうお酒です。
脂っこい料理などには抜群の相性でしょう！ぬる燗、熱燗にしても味は逃げることなく美味しくいただけます。

使用米：五百万石・アキツホ　　磨き：65％

奈良県、桜井市と榛原町の南に位置する大宇陀町にある久保本家酒造。
狭い道沿いに、家々が低い軒を並べています。この道沿いは伊勢街道、熊野街道に通じる交通の要所。
この地で造り酒屋として三百年の時を重ねてきた酒蔵が久保本家酒造です。
久保本家酒造の始まりは、元禄十五年（1702年）、久保家の先祖である久保官兵衛が、吉野から大宇陀に移り、酒蔵を築いたことによります。

大宇陀は水が豊かで、昼夜の気温差が激しく、よい米が取れるという土地柄で酒蔵を営むには良い土台でありました。