次世代の酵母「花酵母」を自在に使いこなす来福からのひやおろしは、
もちろん花酵母のひやおろし。
ヒマワリの花酵母に、兵系酒十八号という酒造好適米を使った、
何やら聞き慣れない言葉が並ぶ興味深いお酒です。
兵系酒十八号という酒造好適米は、「雄町」「山田錦」「山田穂」「亀の尾」「短稈渡船」という早々たる酒米を血筋に持つお米で、日本でも数戸の蔵でしか扱うことのできない、とても限定の酒米。
ヒマワリの花酵母は、突出した香りを持つ花酵母ではなく、柔らかく、穏やかな香りを生み出す酵母で、この酵母を「ひやおろし」に持ってくるあたりは、さすが来福酒造さんです。
クリーミーなまろやかさを持ち、旨さがじんわりと広がっていきます。
そのクリーミーさは、熟成から来るものであり、
じっくり味わうとフルーティーな味わいも感じることができます。
飲めば飲むほどにその旨さがクセになっていき、
気づくとグラスの中身は空っぽになっている。
そんな、良い酒の条件を見事に満たしたひやおろしです。