甘口が好まれ、造れば売れる時代だったが、石本酒造は「キレのある飲み口の良い酒」を貫き、蔵の規模に見合った量を造り続けた。
やがて地酒ブームが到来。新潟は、酒どころとして確固たる地位を築いたが、それでも、越乃寒梅が身の丈以上に増産されることはなかった。
旨い酒を造るため、「越乃寒梅」であり続けるために、限界までこだわり抜いた結果だった。
そして現在に至るまで、その姿勢は変わらない。
当社二代目・省吾は、酒造りを、かつて自身が選手だったボート競技に例えた。
「見えないゴールに向かって懸命にオールを漕ぐ。
酒造りも同じだ」私たち石本酒造は、これからもそんな酒造りを続けて行く。